産後に“ガタイが良くなった”と感じる理由と、今日からできる優しいセルフケア
出産後、「思うように体型が戻らない…」と感じる産後ママはとても多いです。
株式会社Send Feelingsの『産後ママのカラダに関する実態調査』では、9割以上のママが体型の変化や不調を感じているという結果が出ています。

さらに、日本リカバリー協会が発表した『産前産後の10の重要課題』によると、産後ママの68.5%が「自由時間が1時間未満」と回答。
自分のケアどころか、睡眠や休息すら十分に取れないのが現実です。
私自身、上の子のお世話と赤ちゃんのお世話が重なった時期は、座って一息つく時間すらほとんどありませんでした。
体型を戻したい気持ちはあっても、「ケアする時間がない」というもどかしさを強く感じていました。
- 産後にガタイが良く見える本当の理由
- 今日からできる
- やさしいセルフケア
- 忙しくても続けられる体型リカバリーのコツ

記事執筆者 : cotomusubi | ユウコ
美容・健康・メンタルケア・ライフスタイルなど、日々の悩みに寄り添う記事を制作するWebライター。 信頼できる情報をしっかり確認しながら、男女問わず読みやすい文章を心がけています。 二児の母としての経験も活かしつつ、暮らしに役立つリアルな視点を大切に執筆しています。
産後に「ガタイが良く見える」のはなぜ?

ここではまず、体型が変わったように見える原因をやさしく解説します。
「私だけじゃないんだ」と安心しながら読んでみてくださいね。
骨盤の広がり・傾きが続いている

妊娠・出産で骨盤はゆるみやすくなり、産後もその影響が残ることがあります。
すると、
- お尻が大きく見える
- くびれが消えたように見える
- 下半身がずっしり見える
といった見た目の変化が起きやすくなります。
時間とともに戻る人も多いですが、スピードには個人差があります。
肋骨が開いたままになり、上半身が大きく見える

妊娠中は赤ちゃんを守るために肋骨が外に広がり、そのまま戻りきらないことがあります。
その結果、
- 肩幅が広く見える
- 胸まわりが大きく見える
- 上半身が“がっしり”した印象になる
という変化が起こることがあります。
筋力の低下 — とくに体幹やインナーマッスル

妊娠中の運動量低下は、どうしても筋力を弱らせます。
体幹が弱いと姿勢が崩れやすく、
- 猫背
- 反り腰
- ぽっこりお腹
といったスタイルの変化につながります。
体重が戻っても「見た目」が戻らないことがある

産後は、体重が戻っても脂肪のつき方が変わることがよくあります。
- 下腹だけが残る
- 太ももや二の腕が太く見える
- 上半身が前よりがっしり
これは多くの産後ママが経験する自然な変化です。
「体型が戻らない=やる気がない」ではない

ここは特に伝えたいポイントです。
- 自由時間が1日1時間未満
- 睡眠不足
- ケアする気力がなくて当然の環境
これでは体型ケアどころではありませんよね。
戻らないのではなく、“戻せる環境になっていないだけ”。
焦る必要はまったくありません。
今日からできる。産後ママのための“無理しないセルフケア”

ここからは、忙しくてもできる短時間ケアだけを厳選して紹介します。
「これくらいならできるかも」と思える内容にしています。
① 1日1回の“深呼吸リセット”
深呼吸は、横隔膜・肋骨を動かすことで姿勢を整え、上半身の“厚み感”を軽くする効果が期待できます。
座ったままでも立ったままでもOK。力を抜き、呼吸しやすい姿勢をつくります。 肋骨が広がるのを感じながら深く吸う
肋骨が横にふわっと広がる感覚を味わいます。そのまま、口からゆっくりと吐き切る。これを5回ほど繰り返します。
吐く息に合わせて、肩を耳から遠ざけるようにストンと落とし、緊張をゆるめます。
肩まわりがほぐれて呼吸がさらに深くなります。
② 骨盤まわりの“ゆるストレッチ”

無理な運動ではなく、伸ばすだけでOK。
おすすめ2種(各20秒ずつ)を紹介
片方の足首を、もう片方の太ももの上に軽くのせて「4の字」をつくります。 足を胸の方にゆっくり引き寄せる。下になっている脚の太ももを両手で抱え、胸の方向へ軽く引き寄せます。お尻(特に外側)がじんわり伸びればOK。
息を止めず、ゆっくり呼吸しながらキープ。
反対側も同じように行います。無理に引っ張らなくて大丈夫です。
横向きのまま、下の腕は頭の下に置いて体勢を安定させます。 上の足首を手で持ち、お尻の方へ軽く引き寄せる
かかとをお尻に近づけるイメージで、太ももの前側が伸びるところでキープします。
背中が反りすぎないように注意。
ふわっと息を吐きながら、太もも前の張りがゆるむのを感じます。
反対の脚も同じように行います。
骨盤のバランスが整い、お尻や腰がすっきり見えやすくなります。
③ 授乳・抱っこの合間にできる“肩甲骨ほぐし”

肩甲骨まわりは、固まると一気に上半身が大きく見えるパーツ。
まずは姿勢を整えてリラックス。
肩をすくめないように、首まわりの力をそっと抜きます。
肩そのものではなく、肩甲骨(背中側の大きな骨)を動かすイメージでゆったり回します。
とくに「後ろ→下」に動かすときに、肩甲骨がキュッと寄るのを意識すると効果的。
吸うときに肩が上がり、吐くときに肩が下がる自然な流れでOK。
反対回しも同じように行い、肩まわりの血流をゆるやかにアップさせます。
生活の中で無理せず続けるコツ

ここでは「継続のコツ」だけに絞って、シンプルに紹介します。
①「ながらケア」でOK

- 歯磨きしながら肩回し
- 子どもの横で深呼吸
- 寝る前の20秒ストレッチ
特別な時間を確保しなくても、十分に効果があります。
② 食事は“整える”だけで十分

産後は無理なダイエットより、まずは体の土台づくりがおすすめです。
- タンパク質
- 発酵食品
- 水分補給
これらを意識するだけでも、体が回復しやすい状態に整います。
「まずはしっかり食べる」だけでいいのが産後ケアの特徴です。
体型はゆっくり戻る。焦らなくて大丈夫

産後の体型変化は、実は半年〜2年ほどかけてゆっくり戻っていくと言われています。
早く戻る人もいれば、時間がかかる人もいます。
どちらも自然で、その差は“体質”や“生活環境”が大きく影響します。
焦る必要はありません。
今日できることを、少しずつ。
それが一番の近道です。
まとめ

産後の体型変化は、決して“気合い”でどうにかなるものではありません。
妊娠・出産という大きな変化を乗り越えた体は、少しずつ、ゆっくり元に戻ろうとしています。
そしてそのスピードは、人によって本当にさまざまです。
毎日忙しくて、自分のケアまで手が回らないのは当たり前のこと。
まずは「今の自分の体を否定しないこと」から始めてほしいなと思います。
そのうえで、今日できることをほんの少しだけ積み重ねれば、
体は確実に“整いやすい状態”になっていきます。
最後にもう一度、この記事の大事なポイントをまとめます。
- 産後の「ガタイが良く見える」のは自然な変化
- 骨盤・肋骨・姿勢・筋力など複数の要因が重なる
- 体型が戻らないのは「やる気の問題」ではなく“環境”の影響
- 深呼吸・肩回し・ゆるストレッチなど短時間ケアでOK
- 食事は「整える」だけでも、体のコンディションを支えてくれる
- 体型は半年〜2年ほどかけてゆっくり戻るので焦らなくて大丈夫
あなたのペースで大丈夫。
無理をしなくても、少しずつ“戻りやすい体”に変わっていけます。
「今日の自分をいたわること」から、やさしく始めてみてくださいね。

記事執筆者 : cotomusubi | ユウコ
美容・健康・メンタルケア・ライフスタイルなど、日々の悩みに寄り添う記事を制作するWebライター。 信頼できる情報をしっかり確認しながら、男女問わず読みやすい文章を心がけています。 二児の母としての経験も活かしつつ、暮らしに役立つリアルな視点を大切に執筆しています。

